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うつからのキセキ☆

【本を読んで気が楽になったこと】

【本を読んで気が楽になったこと】

何冊かの本を並行して読んでいる。(複書)

写経のように書き写すことでリラックスし、且つ学びも得る用。

単に面白いという理由で読む用。(会社の休憩時間用)

寝室で読む用。(数冊)

デスクで読む用。(数冊)

それぞれの場で、それぞれの目的で、

必要な時に特に、自由な感じで読んでいる。

そんな読み方をしているせいか何なのか、

今このタイミングでその情報を得られたのはありがたいな!

と想うタイミングで情報が入ってくることが多い。

 

その情報の中の一つ。

山本芳久著 

世界は善に満ちている トマス・アクィナス哲学講義」

という本の中に書かれていたことだ。

この本は、

中世の哲学者トマス・アクィナス神学大全を紐解きながら、

論理的にわかりやすく解説されているので

説得力があり、納得感が得られる本である。

 

私がこの本の中に書かれていたことで

何にほっとしたか?というと、

欲望と理性の間に葛藤が生じるというのは、

健全な理性が保たれているからこそ起きるんだ。

ということを知ることができたことだ。

それにより、例えば、欲望が抑えられず、

ついついYouTubeを見続けてしまい心に葛藤が生まれること、

逆に、欲望を抑え過ぎてしまい、

ついつい自分にしたいことをさせてあげらないことに葛藤が生まれること、

理性を持っていれば、ある意味当たり前なんだな。

というように考えられるようになったことだ。

そして、健全な理性を持ち合わせている今の自分がありがたいなとも想える。

 

欲望と理性の間に葛藤が生じるというのは、

健全な理性が保たれているからこそ起きる。

このことが書かれていた個所は、

「節制」と「理性」の違いを説明する章だった。

簡単にその内容を抜粋し記載しておきたい。

以下、「世界は善に満ちている」より

トマスは、「節制」について説明するさいに、アリストテレスに基づいて、

四種類の人を区別しています。

「節制ある人」「抑制ある人」「抑制のない人」「放埓(ほうらつ)な人」

の四種類です。

中略

節制ある人【理性の支配】:節制ある振る舞いに喜びを感じる。葛藤がない。

抑制ある人【理性の支配】:理性と欲望が葛藤しつつ、理性が打ち勝つ。

抑制のない人【欲望の支配】:理性と欲望が葛藤しつつ、欲望が打ち勝つ。

放埓な人【欲望の支配】:欲望のままに振る舞い、後悔しない。葛藤がない。

中略

「節制」という「徳」を有している人は、節制ある行為をすることに「喜び」

を感じるのです。「食欲」の例でいえば、健全な食生活の喜びを感じ取るわけですね。

一方で「抑制のある人」の場合には、葛藤しながら、そして「本当は食べたかったな」

などと思いながら、嫌々我慢して「食べない」という選択肢を選ぶことになるので、

その点で「節制ある人」とは大きな違いがあるわけです。

中略

「抑制ある人」と「抑制のない人」には共通点があります。

とちらも、「理性」と「欲望」との葛藤があるという点です。そのうえで、

「理性」が「欲望」に打ち勝つのが「抑制ある人」で、

「理性」が「欲望」に負けてしまうのが「抑制のない人」ということになります。

中略

(放埓な人の説明)

欲求を追求することによって、自らの心身の健康を害したり、あるいは他人を傷つけたりしようとも、後悔することがないし、「理性」と「欲望」の葛藤もありません。

 

納得の解説。

ここまで整理されていると、爽快感さえ得られる。

最後に、これが出来たら理想だなということが書かれていたので、

ご紹介して、終わりにしたい。

 

そして、「節制ある人」の場合には、

「理性」が健全な在り方をしているだけではなく、

「欲望」もまた健全な在り方をしているので、葛藤がありません。

こうした仕方で「欲望」を整えるのが「節制」という「徳」なのです。

しかも、この徳を身につけることによって「喜び」が感じられるようになるわけですから、「節制」は、抑圧的なものであるどころか、「喜び」を抱いて真に幸福な人生を安定的・持続的に送っていくために不可欠な構成要素だということになります。

 

2021年12月24日