【ハプニングには意味がある①】
【ハプニングには意味がある①】
今、実は京都にいる。
どうしても福岡に用事があり、
その帰りなのだ。
松本空港から、福岡便が出ているが、
お盆中はすぐに満席になってしまうのと、
そもそも、往復で9万円くらい運賃がかかるので、予算オーバー。
交通費と宿泊費、食費を含め5万円程度で、
旅費を抑えたかった。
従って、どうしても時間が間に合わない所では、新幹線を1回だけ使ったが、
あとは、青春18切符で、普通列車の移動をしている。
もともと、フライト13時間もわりと平気なタイプなので、移動時間が長いことはさほど苦にならない。
敢えていえば、電車内の冷房の寒さがきついくらいだ。
福岡の次は岡山に泊まった。
翌朝岡山駅で、高松行き、快速マリンライナーの文字が目に留まり、
お盆休みで時間に余裕があったこともあり、
乗ってみたくなった。
乗ってから気がついたのだが、要するに、
瀬戸大橋を渡る列車だった。
海無し県に住んでいる、且つ、本州から出ることがほとんどない生活をしている自身にとって、ウキウキ、わくわくの立ち寄り旅となった。
高松に着き、自身のソウルフードであるイタリアンジェラートを食べに行き、堪能。
本州に電車でもどるには、瀬戸を渡るしかないということを知り、本当は四国電車旅をしたかったが、高松駅に戻り、同じ道で岡山に戻る快速電車に乗った。
読書に勤しんでいると、瀬戸大橋を渡る手前ぐらいで、電車が徐行し始めた。
岡山付近でゲリラ豪雨が発生し、
電車が止まっているとアナウンスが流れた。
ゲリラ豪雨なら一時的なものだから、
すぐに動き出すと思っていた。
こちらはピーカンだったこともあり最初は楽観的だった。
しかし、電車は運休。
乗ってきた電車は高松に引き返すとの事だった。
普通電車に乗り換えて行かれるところまで行く乗客がほとんどだったが、私は高松に戻る選択をした。高松に戻り、落ち着いて今日の移動作戦を練り直そうと思ったからだ。
不安よりも、このハプニングにわっくわくで
仕方なかった。
ちょうど3年前の今頃、スイスでも同じような出来事があり、その事を思い出していた。
旅は、こういうことが起きてこそ、
思い出に残るし、なぜか、そういう時ほど、
導かれるように、人や場所との出会いがあるからだ。
私は、これから起こるであろう、
ハプニングがもたらすなんらかの出来事に、
高揚感を覚えた。
そして、
まさにあー私がここに来るためだったんだ、
この人とお話するためだったんだ、
この土地のことを知るためだったんだ、
というようなことに導かれて行ったのである。
次回へ続く
2022年8月13日