【自己受容の重要性】
【自己受容の重要性】
昨日もご紹介したが、
今、榎本博明著「自己肯定感という呪縛」
という本を読んでいる。
この本の著者は、「自己」についての心理学博士で、
長年に渡り、カウンセリングを行ったり、
自尊感情についての検討をしてこられた方だ。
この本の中では、真の自己肯定感とは何かを解き、
上辺だけの自己肯定感を安易に手に入れようとする
世の中の風潮に警鐘を鳴らしている。
今日は主に第4章の
成功者・一流アスリートがもつ真の自己肯定感とは?
という所を読んだ。
野球好きだという著者は、
主に、野球選手の言葉を取り上げたものが多かったが、
野球界に限らず、一流アスリート、
他の分野で成功されている方の、
共通点を述べている以下の文章に私は注目した。
(以下、「自己肯定感という呪縛」より。)
『成功者と言われる人たちは、自分の現状のネガティブな面や失敗をしっかり直視しし、そこを何とか克服しようともがき苦しむことで成功への道を手に入れているのです。自分の現状のネガティブな面や失敗から目を背けていたら、弱点を補強して成長していくことができません。』
ネガティブな面や失敗をしっかり直視
私はここが重要と捉えた。
確かに、イチロー、松井秀喜、野村監督はここをしっかり捉えている。
向き合っている。
(以下、「自己肯定感という呪縛」の中で紹介されていた言葉。)
『こういう時に誇れるのは(4000安打の)いい結果ではない。僕の数字で言えば8000回は(凡打の)悔しい想いをしてきたし、それと常に自分なりに向き合ってきた事実がある。誇れるとすればそこじゃないかなと思う。 「イチロー流 準備の極意」』
『重要なのは、自分は不器用で野球の素質もないのだと認識すること、つまり己を知り、力の足りない自分自身を受け入れることだと思うのです。(中略)だれでも、自分には素質や能力がないとは想いたくないでしょう。僕だってそうです。(中略)しかし、やろうと思ってもできないのだから仕方がありません。自分が技術もパワーもない選手なのだと受け入れることは、勇気がいることです。正直に言えば辛い。辛いのだけど、置かれた状況やありのままの姿を受け入れなければ前に進めないし、問題も解決しません。 「不動心」松井秀喜』
『失敗したり、敗北したりしたとしても、そこから学んで、次につなげる力(が大切だ)。そして、この力はマイナス思考だからこそ、すなわち自分が弱いことを自覚し、受け入れているからこそ、身につけることができる。 「なにもできない夫が、妻をなくしたら」野村克也』
自己受容。
私が公認インストラクターとして所属する
一般社団法人MindLaboでは、
自己肯定感の土台は自己受容であると提言している。
上記お三方の言葉は、
まさに、自己受容の必要性と重要性を明確にする言葉だ。
経験に基づいた、一流アスリートの言葉は、
説得力、納得感、重みがある。
自分の、嫌いな所、目をそむけたくなるところ、
できない自分、ダメな自分こそ受容する。
という自身のモットー。
一流選手の足元にも及ばないが、
このモットーをより大切に、より忠実に守っていきたいな。
そんなことを想わせる文章であった。
勇気を頂いた。
いつも読んで頂いてありがとうございます。
2022年1月10日